2.5 文
2.5.1 文を完成させる
「2.4 トークン」で、ソーステキストは最終的にトークンまで分解されると説明しました。トークンとは、英文における英単語と考えることができます。しかし、英単語だけでは何を伝えたいのかはわかりません。複数の英単語を順序正しく組み合わせて英文を作る必要があります。プログラムも考え方は同じです。複数のトークンを正しく組み合わせて何をやりたいのかを伝えなければならないのです。これを文と呼びます。文は次のように分類されます。
- ブロック
- 空文
- 式文
- ローカル変数宣言文
- if 文
- switch 文
- while 文
- do 文
- for 文
- break 文
- continue 文
- return 文
- throw 文
- synchronized 文
- try 文
- 到達不能文
文は多くの種類があるので、この場で一度に解説することはできません。どれも欠かすことができない重要なものなので、次頁以降 1 つずつ詳しく説明していきます。
私たちはすでに System.out.println("..."); という文を利用しています。これは式文に分類されます。式文は、計算を行ったりメソッドを呼び出すなど、コンピュータへの命令を表す最も基本的な文で、プログラムの大部分は式文で構成されます。注意点としては、式文の末尾は必ずセミコロン ; で終わるということです。
式文に似た存在で、空文というものも存在します。空文はセミコロンだけで構成される文で、何もせずに常に正常終了することが保証されています。
;
これが空文です。見てわかるように、何もせずに終了する実質的な意味はない文です。
class Test { public static void main(String args[]) { ;;;; } }
コード1は何もせずに終了するプログラムです。main() メソッド内では4つの空文が指定されていますが、空文は何もしない文なので、プログラムはすぐに終了してしまうのです。しかし、それでも空文は 1 つのカテゴリに所属する(定義上)立派な文であることは知っておくべきでしょう。