範囲

Rect 構造体による長方形は平面の範囲でした。同様に3次元ベクトルを用いた空間の任意の中心点とサイズから、立方体の範囲を表現できます。範囲は UnityEngine.Bounds 構造体で表されます。

public struct Bounds

この構造体のコンストラクタはオーバーロードされており、範囲の中心とサイズを指定できます。

public Bounds(Vector3 center, Vector3 size)

Vector3 型の値で、center パラメータは範囲の中心座標、size パラメータにサイズを指定します。

範囲の中心とサイズは、それぞれプロパティを通して設定または取得できます。範囲の中心は center プロパティ、サイズは size プロパティで設定または取得できます。

public Vector3 center { get; set; }

public Vector3 size { get; set; }

コンストラクタの size パラメータや size プロパティで設定される値は立方体全体の幅、高さ、奥行きを表します。各軸の大きさは中心からの半径ではなく、直径となります。範囲の中心から各軸の半径を取得したい場合は size プロパティではなく extents プロパティを使うと便利です。

public Vector3 extents { get; set; }

このプロパティは、常に size プロパティの半分を表します。

using UnityEngine;

public class Test : MonoBehaviour
{
	void Start()
	{
		Vector3 center = Vector3.zero;
		Vector3 size = Vector3.one;
		Bounds bounds = new Bounds(center, size);
		print("bounds=" + bounds);
	}
}

実行結果

コード1では、全ての要素が 0 のベクトルを中心、すべての要素が 1 のベクトルをサイズとする Bounds 構造体を作成しています。Bounds 構造体の文字列表現を出力すると、中心の座標と各軸の範囲が表示されます。この時の範囲は size プロパティの値ではなく extents プロパティから得られる値であることが実行結果から確認できます。