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開発環境

Windows Runtime アプリケーションを開発するために必要な Visual Studio 2012 の紹介です。Windows ストアアプリケーションのプロジェクトを作成し、開発の準備をしましょう。

Windows 8 + Visual Studio 2012

Windows Runtime アプリケーションを開発するには Windows 8 と Windows SDK for Windows 8 または Visual Studio 2012 が必要になります。Windows SDK for Windows 8 はアプリケーション開発に必要となるファイルやツールが含まれていますが、C++ コンパイラやビルド環境は含まれません。完全な開発環境が必要な場合は Visual Studio 2012 をインストールしてください。Visual Studio 2012 は Windows SDK を含むため、通常は Visual Studio 2012 をインストールします。Windows 8 以前の OS には Windows Runtime がインストールされていないため、Visual Studio 2012 をインストールすることはできますが、Windows Runtime アプリケーションの開発はできません。

Visual Studio 2012 には法人やプロフェッショナル向けの有償上位エディションと、学生や小規模開発に適した無償の Express エディションが提供されています。どちらのエディションでも C++、C#、Visual Basic .NET、JavaScript などの主要な言語を備えています。

有償の上位エディションであれば、Windows ストアアプリケーションの開発はもちろん、従来型のデスクトップアプリケーション、Web アプリケーションなど、幅広い開発に対応しています。一方、無償の Express エディションは開発対象ごとに製品が分かれています。Windows ストアアプリケーションを開発するには「Visual Studio Express 2012 for Windows 8」をインストールします。

図1 Visual Studio Express 2012 for Windows 8
図1 Visual Studio Express 2012 for Windows 8

Visual Studio 2012 または Visual Studio Express 2012 for Windows 8 を正常にインストールし、起動できれば他に必要なものはありません。プロジェクトを作成し、コードを書き、ビルドすればアプリケーションが動きます。

新しくアプリケーションを開発するには「ファイル」メニューの「新しいプロジェクト」項目を選択します。

図2 「新しいプロジェクト」ダイアログ
図2 「新しいプロジェクト」ダイアログ

「新しいプロジェクト」ダイアログが表示されるので、画面左側のリストから「インストール済み/テンプレート/」項目を展開してください。「JavaScript」項目、「Visual Basic」項目、「Visual C#」項目、「Visual C++」項目から使用するプログラミング言語を展開し、「Windows ストア」項目を選択します。

画面中央のリストに生成するプロジェクトの種類が表示されるため「新しいアプリケーション(XAML)」を選択します。あとは、任意のプロジェクト名を「名前」テキストボックスに入力し「OK」ボタンを押してください。プロジェクトが生成され、準備は完了です。

図3 生成されたプロジェクト
図3 生成されたプロジェクト

ちなみに、Visual Studio Express 2012 for Windows 8 だけ既定の配色が黒いので、従来のデスクトップアプリケーションの配色に慣れている人は違和感を感じるかもしれません。標準的な配色に戻すには「ツール」メニューの「オプション」項目を選択します。

図4 配色テーマの変更
図4 配色テーマの変更

「オプション」ダイアログが表示されるので、左のリストから「環境」項目を展開し、「全般」項目を選択します。表示された選択項目の「配色テーマ」コンボボックスから Visual Studio の配色を選択できます。既定では「濃色」が選択されていますが、「淡色」を選択することで従来の Visual Studio のような配色に戻ります。

図4 淡色の Visual Studio Express 2012 for Windows 8
図5 配色テーマの変更

個人的には、黒背景のほうが目に刺激が少なく疲れにくいので「濃色」も嫌いではありません。Expression Blend に慣れていれば黒い背景の配色にも違和感を感じることがないでしょう。おそらく、Windows ストアアプリケーションは Expression Blend と連動させて開発することが想定されているため、 既定の配色を Expression Blend に合わせて黒ベースに設定し田野ではないかと思われます。