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XNA Game Studio

XNA Framework 対応のゲームを開発するために必要な開発ツールである XNA Game Studio を紹介します。

XNA Game Studio の入手

実行対象のプラットフォームに関わらず XNA Framework ゲームの開発環境には、XNA Game Studio が使われます。XNA Framework は、.NET Framework 上に構築されたゲームの実行環境であることに対し、XNA Game Studio は XNA Framework ゲームの開発に必要となる開発ツールです。配布されるゲームは XNA Framework がインストールされていれば実行できます。XNA Game Studio は、ゲームの開発時にのみ必要となるソフトウェアです。.NET Framework に対する Visual Studio に相当するものだと考えてください。

XNA Game Studio は Windows Phono 及び Xbox 360 の開発者コミュニティである App Hub から無償で入手できます。

[App Hub] http://create.msdn.com/ja-JP/

XNA Game Studio は独立した開発環境ではなく Visual Studio に組み込まれます。正常にインストールされれば、Visual C# のプロジェクトテンプレートに XNA Game Studio の項目が追加されます。以降、コーディングやデバッグの方法は、普段の開発と同じです。

XNA Game Studio 4.0

現在、最新のバージョンである XNA Framework 4.0 と XNA Game Studio 4.0 は 2010 年 9 月 16 日に Windows Phone Developer Tools (その後に Windows Phone SDK へ名称変更)に合わせてリリースされました。

Windows Phone アプリケーションの開発ツールである Windows Phone SDK に Windows Phone SDK 7.1 Extensions for XNA Game Studio 4.0 として含まれています。Windows Phone SDK には、Microsoft Visual Studio 2010 Express for Windows Phone も含まれており、Visual Studio を持たないユーザーでも、Windows Phone SDK をインストールするだけで一式がインストールされる仕組みになっています。

ただし Windows Phone SDK は Windows Vista 以降しかサポートされていないため Windows XP で開発したい場合は XNA Game Studio 4.0 Standalone をダウンロードし、XNA Game Studio を単独でインストールする必要があります。詳細は、公式サイトのダウンロードを読んでください。

[App Hub - ダウンロード] http://create.msdn.com/ja-JP/resources/downloads

XNA Game Studio 4.0 は Windows Phone 7 SDK と統合され、Windows Phone 用のゲーム開発にも用いることができるようになりました。Windows Phone SDK には Windows Phone 7 のエミュレータも含まれており、実機がなくても開発の大部分が PC 上で行えるようになっています。

XNA Game Studio Express Edition 1.0 (Refresh)

XNA Framework と XNA Game Studio の最初のリリースは 2006 年末でした。XNA 構想に基づいた実験的なリリースの様相が強く、Windows Vista の対応が行われいないなどの問題も含まれていました。

XNA Game Studio Express 1.0 がインストールできるのは Visual C# 2005 Express Edition のみで、上位の Visual Studio の機能は使えません。翌 2007 年には Windows Vista に正式対応し、いくつかの新機能と改善を行った XNA Game Studio Express 1.0 Refresh がリリースされています。

このころは XNA Game Studio Express Edition が正式な製品名となっていて、Visual Studio Express Edition と同様に機能を限定した学生やアマチュア向けのゲーム開発環境を意図していたことがうかがえます。実際、当時の関係者は将来的に上位の有償エディションを検討していることを明らかにしていましたが、実現することはありませんでした。

XNA Game Studio 2.0

2007 年末に XNA Framework 2.0 と XNA Game Studio 2.0 がリリースされました。このリリースでは、Xbox LIVE ネットワークの機能が追加され、XNA Framework ゲームからゲーマーサービスや Xbox LIVE を通した対戦ゲームなどの開発が可能になりました。また、XNA Game Studio 2.0 は、Visual C# 2005 Express Edition に加えて、上位の Visual Studio 2005 にもインストールが可能となりました。

XNA Game Studio 3.0

2008 年 10月 30 日に XNA Framework 3.0 と XNA Game Studio 3.0 がリリースされました。このバージョンから Visual Studio 2008 に対応しています。

このバージョンから Microsoft が北米で販売している携帯音楽プレイヤー Zune に対応しました。Microsoft の XNA Framework を応用したモバイルゲーム環境への戦略がうかがえる実装ではありましたが、Zune そのものが十分な成功を収めることなく、その役割は Windows Phone 7 へ引き継がれました。

XNA Game Studio 3.1

2009 年 6 月 11 日に XNA Framework 3.1 と XNA Game Studio 3.1 がリリースされました。メジャーバージョンは 3 のままですが XNA Framework の API は大幅に変更と追加が行われています。Xbox 360 での実装に限定されますが Xbox Live アバターや、Xbox Live Party に対応しています。